はじめに
今となっては少し下火になっている(?)そんなNotesですが、グループウェアの先駆けとして使用している組織も多いことと思います。
そんなNotesですが、こちらの記事では、JavaでNotesのカレンダーを取得する方法を紹介しましたが、VBAでもNotesを操作することができます。
この記事ではVBAによるNotesカレンダーの取得について紹介していこうと思います。
Notesのカレンダーとは
Notesにはカレンダー機能がありスケジュール帳として使われたり、組織のスケジュール共有に使われたりしています。
Notesのカレンダー機能はなかなか使い勝手がよく、Googleカレンダーにも引けを取らないと個人的に思っています。(個人の感想です)
VBAでNotesカレンダーを取得する
VBAでNotesカレンダーを取得するコードを書くときは、参照設定で「Lotus Domino Object」のチェックしておくと、インテリセンスのおかげで少し楽をすることができます。
Notesカレンダーを取得する例は次のようになりますが、環境に合わせて定数を設定する必要があります。何を設定すればいいかわからない場合は、下記の記事をご覧ください。
VBAでNotesメールを作成・送信する_最も簡単なサンプル - 適材適所
Sub printNotesCalendarList() Const PASSWORD As String = "環境に合わせて設定" Const SERVER As String = "環境に合わせて設定" Const NOTES_FILE As String = "環境に合わせて設定.nsf" 'セッションを確立 Dim notesSession As notesSession: Set notesSession = New notesSession notesSession.Initialize PASSWORD 'Notesのデータベースを取得 Dim notesDB As NotesDatabase: Set notesDB = notesSession.GetDatabase(SERVER, NOTES_FILE) 'カレンダーViewの取得 Dim view As NotesView: Set view = notesDB.GetView("$Calendar") 'カレンダーの最初の文書を取得 Dim notesDoc As NotesDocument: Set notesDoc = view.GetFirstDocument '全てのカレンダーにアクセスする Do Until (notesDoc Is Nothing) Dim subject As String: subject = notesDoc.GetItemValue("Subject")(0) Dim body As String: body = notesDoc.GetItemValue("Body")(0) '開始日時と終了日時のスマートな処理方法がわからず、無理やり処理しています。 On Error Resume Next Dim startDateTime As Date: startDateTime = notesDoc.GetItemValue("StartDateTime")(0) If Err.Description <> "" Then startDateTime = notesDoc.GetItemValue("StartDate")(0) End If Err.Clear Dim endDateTime As Date: endDateTime = notesDoc.GetItemValue("EndDateTime")(0) If Err.Description <> "" Then endDateTime = notesDoc.GetItemValue("EndDate")(0) End If On Error GoTo 0 Dim location As String: location = notesDoc.GetItemValue("Location")(0) Dim form As String: form = notesDoc.GetItemValue("Form")(0) Debug.Print "タイトル:" & subject Debug.Print "内容:" & body Debug.Print "開始日:" & startDateTime Debug.Print "終了日:" & endDateTime Debug.Print "場所:" & location Debug.Print "タイプ:" & form Debug.Print "---------------------------------" '次の文書を取得する Set notesDoc = view.GetNextDocument(notesDoc) Loop End Sub
ひとこと
ポイントは、NotesDatabaseから、カレンダーのビューを指定して取得しているところです。
Dim view As NotesView: Set view = notesDB.GetView("$Calendar")
その上で、カレンダービュー内の全てのドキュメント、つまり1つ1つの予定にアクセスしています。
次のコードで最初のドキュメントを取得し、あとは、ドキュメントがなくなるまでカレンダービュー内の全てのドキュメントにアクセスしています。
Dim notesDoc As NotesDocument: Set notesDoc = view.GetFirstDocument
終わりに
これを応用すれば、VBAを使ってGoogleカレンダーなどの他のカレンダーアプリケーションと同期するプログラムを書く、なんてことも可能になります。
COMオブジェクトを備えたNotesは外部から操作する敷居が低いため、うまく使いこなすことができれば、他のグループウェアよりも簡単にRPAソフト無しで、大体のことができるというメリットがあります。
そんなヒントを他のNotes関連の記事でも紹介しておりますので、よかったらご参照頂けますと幸いです。
というわけで、ここまでお読みいただき、ありがとうございました。